短歌
「未来」誌の原稿チェック用に、発行所からお借りしてきたもの。本当は、引用歌が合っているかどうかを見れば良い……だけなんだけど、気になるから読んじゃおう、そうしよう。 作中主体は、大学生くらいかなと想像しながら読んだ。途中までは、男性視点(とい…
読み終えた書名をメモするだけのやつ。「最近読めてないなぁ」を可視化することで、サボらないようになるといいな。あと、二度買いを予防したい。 『NHK短歌 シン・短歌入門』(笹公人) 『水歌通信』(くどうれいん、東直子) 『はるかカーテンコールま…
私が次席を頂いた「第9回 中城ふみ子賞」の、大賞を受賞された方の第3歌集。受賞作「さをりの空」を含む397首が収録されています。 連作「さをりの空」は、「短歌研究」に掲載されたときにもちろん拝読していて。主題について、流れるような調べについて、自…
2ヶ月前、『にず』の読書記録に「今読んでいる歌集がパタッと読めなくなった」みたいなことを書いていたのだけど、その歌集がまた楽しく読めるようになったので読みました、という記録。 著者の高島裕さんは、2020年6月から「未来」の選者をされている歌人。…
前回の記事はこちらに。今日はP43から最後までを。 クラファンのときに、そして今作のあとがきにも、野樹かずみさんは「自分の作品はともかく、蝦名泰洋作品を読んでくれー!!」(意訳)という思いを綴っているけど、読者としては「野樹作品もすごく良いの…
ある日のTwitterのTLに、歌人・野樹かずみさんの呟きが流れてきた。それは、「去年亡くなった歌人、蝦名泰洋さんの歌集を出版したい」というプロジェクト(クラウドファンディング)の募集のお知らせだった。何気なくリンク先の詳細ページに飛んで、紹介され…
「未来」誌を読んでいるとき、小貫さんの歌集の広告が、同じ号に何度か挿入されていることがあって、しかもそれぞれ違う歌集で、どういうことなんだぜ……?と密かに思っていた。 今回読んだ『みもざの丘』は、そんな小貫さんの第18歌集。……18!?と二度見した…
前回はこちら。今回は、P58から最後まで。 改めて、日々のちょっとした、心がささくれるような瞬間をスルーしない歌集だな、と思う。本当に、すごく好きな一冊だった。 色々と共感する歌は多いけど、特に呼び鈴の歌(下に引用)はハッとなった。住人と一緒に…
ちょっと前まで、まだここに記録していない、ラブラブい歌集を読んでいたのだけど、途中からぱたっと「入ってこない」感じになってしまったので、中断してこちらを先に。 今回は、最初~P57まで。 テンションは低めなんだけど、妙に行動力のあるような、なん…
藍川さとるの漫画「晴天なり。」シリーズの……ええと、『サンクス ア ミリオン』だったかな……の主人公「新尾」君が、作中で「猫の鳴き声みたいな名前の人」みたいに呼ばれてた。というのを、仁尾さんの名前をお見かけするたびになんとなく思い出している。本…
P82から最後まで。 最後まで読んで気づいたけど、社会批判だとか、他者への嫌味や愚痴だとか、そういったものがあまりない歌集だった。終盤でコロナ関連の歌が出てきて、そこには少し、社会的な何かが見え隠れする。それでも、ほのかな愁いが滲むくらい。 月…
「未来」の先輩の方の第4歌集。今日はP81までを読んだ。第4、ってすごいな……。もし自分が歌集をいつか出せたとして、第2歌集くらいまではなんとかなる気がしないでもないのだけど、4はなかなか、なかなかな気がする。 自然や生活、家族などをやわらかく詠ん…
前回はこちらに。 今回はP65~本編最後まで。数日にわけてちびちび味わった。前回も書いたけど、飛躍感のある歌が多いからだろうか、「今日は波長が合うな」みたいなときはとても引き込まれる一方で、「今日は日が悪い、全く入ってこない……」みたいなことも…
先の「NHK全国短歌大会」のとき、ロビーの物販コーナー(砂子屋書房ブース)で購入してきた一冊。新装版発行のお知らせをTwitterで見て小躍りしたわりに、購入がずいぶんと先延ばしになってしまった……反省。去年「短歌往来」で拝見した魚村晋太郎さんの連作…
若い大人の女性の生活、という印象の歌集。作中主体は、仕事をしていて、パートナーと一緒に住んでいて。暗いか明るいかで言えば明るい印象だけど、けだるさや違和感みたいなものも色濃い。 なんといえばいいのか……安心して読み進められる歌集だ、と思う。歌…
数日に分けて、P58から最後まで。 後半の方は、やや写実的というか、現実に即した歌が多くなる印象。 前回引用したコンビニの歌を「未来」本誌で読んだときは、すごくお若い方なのかと思った。仕事や家族の歌を読むと、自分と同世代なのかと錯覚するし、リタ…
タイトルの読みは「あまだむ」。未来短歌会・黒瀬欄のかたの第1歌集です。 今日は、最初からP57まで。 「未来」本誌で読んで好きだった歌と歌集で再会するとき、謎にテンションがあがってしまう。同結社あるある。 しっとりとしたポエジーと、日常感……という…
ここ数日で、P134~P265まで。読了。 社会批判や、世界情勢や、そういった歌はあまり私には刺さらなかった。やはり、海や花、風などを詠ったものが好きだ。(この作者の歌についてそう、というよりは、元々の私の嗜好としてそうなのかもしれない。) ちょっ…
ここ数日でP133まで。 自然に気負いなく向き合う、まろやかでゆったりしてる歌が多いのだけど、向き合うものが「父母の老いや死」などになると、それが鋭く読者に迫ってくるような感じがする。 たぶん、作者は自然にも人にも同じように向き合っていて、これ…
~P67まで。 「短歌往来」(2022年12月号)に掲載されていた連作「大磯海岸」が、のどかで清々しくて雄大で可愛らしさもあって、もっと読みたいなぁって急いで歌集をお取り寄せしたという経緯。 山林や海岸での歌が多め。ゆったりとした、でも鋭さもあるよう…